2013年7月21日日曜日

藤子F不二雄 「異色短編集4」part2 「値踏みカメラ」

「値踏みカメラ」

この異色短編集のなかには、トリックスター(物語に混乱の種(始めからこいつがこんなことしてなければ・・・という行動)をまき、かき回す存在。もしくは行き詰った状況にアイデアを提供して一気にフィナーレまで導く存在)と言うべき一人のキャラがいまして、そのキャラの名は「ヨドバ氏」未来世界からのカメラを売る商人になります。


短編集なので、それぞれの話は独立しておりますし、パラレルワールドじゃないと成立してない話もあります。
そんな中にあってこのヨドバ氏は全部ではありませんが、カメラ絡みの話の中に結構な頻度で登場するのです(カメラはドラえもんの未来道具と同じようなモノ、悪魔のパスポートみたいなダークなモノもある)

でこの話は、金持ちの青年実業家が古道具屋の
娘に夢中で、その娘はフリーカメラマン。恋人は貧乏人。この娘がどちらを取るかという話になります。娘の方は金持ちの青年には興味ありませんが。
で娘の実家の店(古道具屋)にヨドバ氏が「値踏みカメラ」を売りに来るのです。
追い返されますが、その時カメラを置き忘れたので、それを使ってインチキを見破ったり、最後は
そのカメラの主観的な価値を表す金額が大きすぎて表示できない(貧乏人の恋人の方)でオチになります。

読後感想


ドラえもんより、この短編集で登場する道具の方が、欲しいなと思う力が強いですね。
子どもの話で収まっていたのが、この中だと、実際の実務的な使い方をした話になるからでしょうか?
このカメラの写真には4隅にボタンが付いていまして、その一つの機能が「産価」といいます。
その被写体が生み出す利益を知る事が出来るのです。その機能で主人公の娘のカメラが写った写真は0円だったので、主人公の取る写真は一枚も売れないという事が分かるのですね。
この写真があれば、予知能力があるも当然。
才能の有無なんかも即わかっていいですよね。

→part3

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