2013年8月10日土曜日

藤子F不二雄 「異色短編集4」part4~「並平家の一日」「夢カメラ」

「なるほど 「ミニ日本」を発見したというわけか」


名前の通り、何もかもが平均的な家族の話です。
SF的ですね実に。
この一家を観察していれば、次に起る流行や
ブームを事前に予測できるのではないのか?
という考えから、その一家の家に盗聴器や監視カメラを仕掛けて、
その情報を企業に売っている男性の話です。


明らかな人権侵害ですが、いざというときには
その男の個人の所業として片付けるらしいです。

具体的には、服を送ってみて
いくつかの中から一つを選ばせてみる。
その選ばれたものが、次の流行る服になる
という具合らしいです。

子どもにはテレビ番組を見せてみて
人気になるか、ならないかを判断する。
というように。

まず、どう着想するのかに驚きました。初見は。
SFのみならず、ホラーなんかでもそうだと思うのですが、
オマージュとか、適当な言葉を借りて
誰かのアイデアをパクって作ったものが意外に多いので、
これもそのうちの一つなのかな
と思わなくもないんですが、専門家じゃないから
わかんない。


title「夢カメラ」

「だれだとか どこからはいったとか 

そんな月並みな問答は省いてズバリ本題に入りましょう」


夢の光景をカメラに収めれるカメラの話です。
登場人物は夫婦と、会社の若い女性とヨドバ氏。
この主人公の男性は、夢の中で
現実では「守ってやらなくちゃ。悪い男がたくさんいるから」と
女性の事を妹の様に扱っていますが
夢の中では一緒にホテルに入っています。

買う気はないですが、ヨドバ氏はカメラを置いていったので、
引き取りに来るまで楽しんでおこうという考え。
会社に行く途中に犬の夢を写したり。

それから家に帰って、セルフタイマーで写真を撮ると、
会社の女性とホテルにいる写真が
現像されていました。

急いで隠しますが、
見つかって奥さんにズタズタにされます。

カメラを買うなら助けてやると言われ、
夢を自由に見れる薬を使って、さっきの写真の続きを、
「自分は死んでも妻を裏切らない」という
話に変えて見ます。

その夢を「夢カメラ」で写した妻は機嫌を直しますが、
男の方はヨドバ氏の「夢は治外法権地」という
言葉にすっかりハマって、
余った薬を使い、若い女性と自分とで・・・
と会社に行きながら夢の内容を考えている
場面でおしまい。

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